真・かまいたちの夜 感想

て事で、コンプリートはしていませんが、シナリオ自体は『プラチナのしおり』以外は全て完ENDを迎えたので、前回書いた内容も含めて総評でも書いてみようかと。
若干、ネタバレを含むので、読む人は注意して下さいな。


ミステリー編
本作のメインシナリオ。
無印のかまいたちと同じく、雪によって外界から隔絶されたペンションで起こる惨劇。
……との事ですが、これが実に簡単だった……。
最初は皆殺しENDに到達しようと、わざと外れた選択肢ばかりを選んで、見事(?)『赤い座敷童子』ENDになったわけですが、さて、では真ENDを目指そうと2回目のプレイを開始し……あっさりと真ENDまで到達してしまいました。
ぶっちゃけて言うと、2人目の殺人が起こった時点で、どうあがいてもBADENDにしかならないと言う、首を傾げるしかないシナリオ展開。
何これ、手抜き?
そして更に首を傾げるのが、真ENDを見た後の皆殺しENDの意味。
真犯人の心情から、どうやっても皆殺しに繋がるとは思えません。
まったくもって、意味が分からん……。
ゲームのミステリーとしては、これより少し難しくした程度で、尚且つ、犯人当ては一人殺されるごとに出来るのがベストでしたね。
解決方法がひとつしかないのが、宜しくありません。
……まぁ、シナリオを書く方は大変でしょうが……(笑)。
スパイ編
決まったルートを通らないと、即BADENDになる困ったシナリオ。
ミステリー編でも描きましたが、本来なら様々な手段で解決ENDに向かう道があるのが理想なのでしょうが、コレは色々ダメだー(笑)。
試行錯誤で正解を導くのが楽しい……と言えば楽しいのでしょうが、このゲーム、スタッフロール等を飛ばせないので、すぐにシナリオに戻れなくてストレスが……。
既読率100%のキモだそうです、はい。
死神編
正直、良く分からん(笑)。
作品の中で、唯一のホラーテイスト。
プレイしていれば、赤い文字が出る選択肢を選んではいけない事は分かるのですが、犯人のトリックが実に分かり辛い。
そして、死神のルールと言うのも分かり辛い。
ちなみに推理はさせて貰えないので、トリックは分からなくても大丈夫です(笑)。
最後の怒涛の死亡フラグには笑わせて頂きましたが、主人公は何故にそれに気づいたのか。
実に良く分かりません……。
ビンゴ編
主人公の無くした物が見つかるお話。
バッドエンドが面白い以外は、特にこれと言って語るべきことは……。
主人公は文才があるのかないのかが、微妙なシナリオでした(笑)。
妖怪編
ボイスが入って良かったな、と唯一思えたシナリオ。
と言うか、フルボイスです。
声優さん、ノリノリ。
そして、シナリオの方もやりたい放題。
まさか世界滅亡がエンディングだとは誰も思うまい!
いや~、笑わせて頂きました。
他のシナリオではイマイチなサトミちゃんが、輝きまくり。
完成度はともかく、一番魅力あるシナリオでした。
メインのシナリオは以上ですね。
一応『座敷童子』ENDと言う、大団円ENDも存在します。
『異次元少女ポポリン編』、『鎌鼬の夜編』と言うおまけシナリオもありますが、割愛。
プレイを終えて思ったのは、サウンドノベルというマルチエンディングに適した素材にも関わらず、BADじゃないエンディングに到達できる道が少なすぎる事。
殆ど一本道ですよねー。
また、登場人物に魅力がありません、残念ながら……。
良作はやはりキャラクターたちも魅力的なわけで、もう少し練って欲しかった。
初代と比べたりはしたくはありませんが、残念ながら今作も無印に及びませんでした。
むしろ、遠ざかった感じがします。
ほぼ批判文になってはしまいましたが、ゲーム自体はそこそこ楽しめました。
ただ、この完成度ではDL販売程度の価格でも買うかは悩みます。
Best版程度の価格まで落ちれば、やってみる価値はあるかも知れませんね。