【CANON】電波式スピードライトトランスミッター ST-E3-RTを買ってみた

mono-3839

90EXにイライラが頂点に達したので、カっとなって購入した。
反省してない。

現在、屋内での撮影では、主にストロボを中心に撮影しています。
部屋が狭いと言うのもあるのですが、一度セットを広げるとまともに移動できないは、部屋から出られないはで大変なのですよね。
でもストロボであればコンセントを使わなくて良いので、片付けも楽ですし、嵩張りません。
……まぁ、ストロボディフューザーを装着している時点で嵩張りまくっている訳ですが、撮影場所を選ばないのは非常に大きい!

そう言った理由で、ストロボの多灯撮影を使ってドール等を撮影しております。
しかし、メインで使っている6Dには、マスター機能はないのですよね。
そうすると必然的にマスター機能付きのストロボ(600EX)を使う事になる訳ですが、重い上に、カメラに取り付けていると光のコントロールが結構難しいのですよね。

そこで目を付けたのがが、90EXでした。
安い! 小さい! その癖、光通信のマスターとして使える!
最高じゃないですか。
しかしこの90EX、実際使ってみて気になったのが、チャージ時間の遅さ。
電源をONにしてからチャージ完了するまでに数分。
しかも、その数分の間に電源が何回か落ちます。
ずっと我慢して使っていたのですが、我慢出来なくなっちゃいました、テヘッ☆

前置きが長くなりましたが、ストロボ3灯体制になり、電波通信式のストロボが2台になった事により、ST-E3-RTを購入する決心が付きました。
ストロボが2台になっちゃうけど、快適さには代えられないよね!

で、スピードライトトランスミッターって何よ?

このページを見に来ている時点で、これが何か……と言う事は知っているとは思いますが……。
あえて、説明しちゃうよ!

スピードライトトランスミッターとは、離れた位置にあるストロボに、発光指示を送るためのカメラアクセサリーです。
ワイヤレスで複数のストロボを発光させる事ができるので、自由な光のコントロールが可能となります。
最近の一眼レフであれば、入門者向けのカメラでも内蔵フラッシュをトリガーとした、光通信式のマスター機能が搭載されています。
だったら、こんなアクセサリーはいらいんじゃないの?
と言う話はごもっとも。
ただフルサイズを含むハイアマチュア向けのカメラには、内蔵フラッシュが搭載されていない事が多いのですよ。
そう言ったカメラを使う場合、こう言ったアクセサリーが役に立つわけですね。

そもそも、ワイヤレス発光って何よ?

と言う人もいるかも知れないので、追加で書いておきます。

基本的にストロボは、カメラ本体に取り付けて使用する必要があります。
カメラ上部のホットシューに取り付ける訳ですが、オフカメラシューコード等のアクセサリーを使う事で、カメラから離して使用する事もできます。
ただし、その場合でもカメラとストロボのコードは繋がっている必要があり、正直取り回しは宜しくありません。
私も何度か、カメラごと倒しそうになったことが(笑)。
ワイヤレス発光とは、この煩わしいコードを取っ払って使用できる、とても素敵な機能な訳です。

ワイヤレス発光には光通信式(赤外線)と電波通信式があり、前者はその名の通り光パルス(フラッシュの光その物ではない)をトリガーにして、ストロボを発光させます
しかし光をトリガーにしていると言う事は光を受信しなければいけない訳で、強い日差しの下や障害物に遮られたりすると、正常に作動しない事が多々あります。
特に障害物には弱く、受光部が遮られている場合、まず正常に動作しません。

では電波通信はと言うと、日差しによって電波が減衰する事はありませんし、障害物も関係ありません。
シャッターボタンを押してやれば、確実に発光してくれます。
これがまた、使ってみると便利なのですよね。
何せ、完全に隠れていても発光してくれる訳ですから。

ST-E3-RTは電波通信式

ST-E3-RTは電波通信式でワイヤレス発光を指示できるトランスミッターです。
電波通信式対応のストロボは、CANONでは長らく600EXしかなかったので、そもそもが電波通信式でワイヤレスにする機会その物が少なかった訳ですが……。
昨年度(2015年)、430EX IIIが発売された事により、比較的入手しやすい価格で電波通信式対応のストロボが購入できるようになりました。
430EX IIIは電波通信式のマスター機能を持っているので、正直、430EX IIIをもう1台購入して、これをマスターに使う事も考えたのですが……。
最初に書いた通り、ストロボをカメラ本体に取り付けると光のコントロールが難しくなる上に重いので、こちらを選択しました(笑)。
実際、軽いので使いやすいですね。

光通信には未対応

スピードライトトランスミッターには、ST-E3の前機種である、ST-E2が存在します。
単純な後継機か……と思いきや、実はこの2つは別物です。
ST-E2は赤外線式であり、ようするには光通信専用。
対して、ST-E3は電波通信式専用です。
ST-E2は現在発売中のストロボの殆どでワイヤレス発光が可能ですが、ST-E3は600EX、430EX IIIの2機種のみ(2016年3月現在)の対応です。
お気をつけ下さい。

ぶっちゃけ、私の使い方だとST-E2で十分だったのですが、今まで手を出さなかったのは、ST-E2のバッテリーが2CR5だったからですね。
使う用途が限られ過ぎていますし、売っている場所も限られますし、充電式に慣れた生活ですと、いちいち電池を廃棄するのも面倒です。
ST-E3は単三電池に変わったので、使い勝手はとても良くなりました。
ST-E2を単三電池で使えるように更新してくれたら何も問題無かった訳ですが……電波通信式の新しいストロボに買い替えして欲しいだろうから、絶対やらないでしょうね(笑)。

開封の儀

mono-3840

さて、説明が終わった所で開封していきましょう。
付属品は以下の通り。

  • ST-E3-RT
  • 収納ケース
  • マニュアル
  • 保証書

保証書には何もありませんが、購入は普通にヨドバシですヨ(笑)。

mono-3841 mono-3842

では本体を見ていきましょう。
やや不恰好な感じはしますが、液晶が大きいため致し方ないでしょうか。
本体重量は約110g。
90EXには敵いませんが、十分に軽いと言えるでしょう。

ちなみに撮影のためにスタンドを使っていますが、スタンドは付属していません。
あしからず。

mono-3843

操作パネルはこんな感じ。
どこかで見た事のあるなあ……と思ったら。

mono-3844

600EXと同じデザインにボタン配置なのですよね。
デザインが変わると使用感自体が変わってしまうので、600EXをメインに使っていた場合は、ありがたい仕様ですよね。

mono-3845

サイドにはリモートレリーズ端子。
ちなみに600EXと同じく、防塵・防滴です。

mono-3846

バッテリーは単三電池を2本使用。
連続使用時間は10時間のようですが、電源が入った状態で10時間なのか、撮影しまくっても10時間なのかは分かりません。
どちらにしても、予備電池は用意しておいた方が良いと思います。
勿論、エネループの使用は可能です。
ストロボと合わせて使うなら、ローテできる程度にエネループを買い込むと良いと思います。
……エネループが足りなくなったんだよなあ……(笑)。

さて、実際に使ってみて気になった所を書いてみます。

チャージが速い

そもそもの比較対象が90EXなのがアレですけど、ストレスフリーです。
撮りたいと思った時には、しっかりとチャージされています。
恐らくはパシャパシャ撮っても問題ないとは思いますが、そもそもそんな使い方はしないからなあ……。

バッテリーの残量が分からない

電池残量示すインジゲーターが存在しません。
と言っても、このST-E2に限った話では無く、全てのストロボに該当する話になってしまいますが。
なのである程度使うか、チャージが遅くなってきたら交換……と言う事をしないと、いきなりバッテリー切れを起こすかも知れません。
まー使用する時は、いつでもフル充電の電池を持っていけ、と言われればそうなのですが(笑)。

AF補助光が消滅

残念な事に、ST-E2にはあったAF補助光が、ST-E3では無くなりました。
何が困るかと言うと、暗闇でAFが出来ない事ですよね。
先にも書いた通り、一眼レフの上位機種にはストロボが内蔵されていません。
なので、AF補助光は外部ストロボに頼る必要がある訳ですが……手持ちで撮影する場合は困りますね。

一先ずは以上です。
使い始めたばかりなので、まだ知らない機能とかありそうですが、その辺りは追記していきますね。
ともかく、90EXとは全然違う使い勝手に満足感一杯です。
撮影時にチャージ待ちをしないといけないのは、かなりの時間の無駄なので、快適に撮影したい人にはお勧めですね。

ネックとしては、600EXや430EX IIIがあれば無くても困らない事。
光通信では使えない事。

辺りでしょうか。
過去に持っていたストロボは全て使えない訳ですから、大体の人には必要ないアクセサリーではありますね。
それでも、やはり突き詰めると便利さは比較にならないので、電波式対応のストロボを買い足す場合は検討しても良いとは思います。
430EX IIIと値段あまり変わりませんけど。

……やはり、それが最大のネックか……。