MDR-1RNCその後

2013年3月11日

さて、件のヘッドホンを購入したので、数日間使い倒してみました。
20時間程度は使ったとは思いますが、バーンインも進んでいない状態だと思われます。
が、取り敢えず音の感想などを書き記していきたいと思います。

まず、このヘッドホン。
QC15とは違って、電池が切れていても普通のヘッドホンとして使う事が出来ます。
音の傾向は、かなりの低音寄り。
同社製の『MDR-XB』シリーズかと思ってしまうぐらい、低音が出ています。
ATH-ES10辺りと比べると低音は上回っていますが、ブーミー気味の低音かな?
そして若干緩い。 ES10のようなドンッ! ではなくボンッ、と言うような低音ですね。
その音の傾向から、全体的に曇った音に聴こえます。
また低音こそ出ていますが、ハウジング内で反響しているためか、やけに音が軽く感じます。
何と言うか、ラジカセで聴いてような?(笑)
値段から考えれば、これはちょっと・・・と言うような音質です。

ではNCをONにします。
ノイズキャンセリング機能は、低音域は非常に良く消してくれます。
電車や車のゴーッと言う音は、殆どシャットアウト。
写真の音や段差の音を若干感じる程度ですかね。
PCのファンの音も綺麗に消してくれるので、静寂が訪れます。
残念なのは、静寂の中にホワイトノイズが乗ってしまう事。
微かなレベルではあるのですが、QC15にはホワイトノイズは無いとの事なので、静かな曲を聴く時には気になってしまうかも知れませんね。
私自身は、曲さえ聴いていれば、外部の雑音はそれ程気にならないレベルにはなるかなあ・・・とは感じています。

では中音域以上はどうかと言うと、此方は僅かに減退する程度ですね。
アナウンス等の人の声はやけに明瞭に聴こえます。
変声機を通したような変な声になっちゃってますけどね。
この辺り、もう少し突っ込んで消えてくれたら嬉しかったのですが。
やはりそう言う意味で、NC機能はQC15には劣るようです。

さて、話が逸れましたが、NCをONにすると音の傾向が一変します。
OFFの時はブーミー気味の低音寄りだったのが、一転、高音寄りにへと変化します。
曇った音は消え去り、エッジが効いたキレのある音を出すように。
明瞭感も段違いに上がります。
しかし低音はNCの宿命か出なくなりますので、全体的に厚みが無くなり、軽い・・・というよりは細い音になってしまいます。
が、よくよく聴いてみると、量は無い物のキレのある低音が出ているのが分かります。
びっくりですね。
そのため曲によってはスカスカに感じる事もありますが、例えばAsrielなどは問題なし。
しかしエッジが効きすぎているためか、高音はかなりキンキンな音になってしまいます。
人によっては耳障りに感じると思います。
高音から低音に至るまで実に尖った音を出すため、ひとつひとつの音の主張が凄い。
写真で言えば、シャープをかなり強めにかけたような感じでしょうか。
輪郭ははっきりしているのだけど、クッキリし過ぎていて浮いちゃった・・・的な?(笑)
正直、かなり人を選ぶと思います。 私自身は何故か気に入ってしまったので、当分使い倒す予定です。
高い買い物だし!
しかし人に勧めるなら、QC15にするかなあ・・・多分。