HK 変態仮面を見てきた

2014年7月26日

mono1241

気分はエクスタシー!

体調が悪いのに映画を見に行って、更に体調が悪化した対月です、御機嫌よう。
変態仮面!
私の年代であれば、知らない人は少ない伝説の作品です。
それがまさかの実写映画化!
耳を疑いました。
目も疑いました。
しかし実現してしまったものは仕方がない。
観に行かない手は無いわっ!

しかし放映している映画館が極少なのは困ったものですね。
運よく、職場の通り道にあるキリオのTOHOシネマズで放映されるのは幸いでした。
人の多い名古屋の映画館なんて行きたくないYO!

さて、その変態仮面の実写化ですが・・・笑いの絶えない館内と言うのは、中々お目に掛かれるものではありません(笑)。
OPからして、バックに流れる曲はコーラスなのに、流れている映像は、レースやら網タイツやらパンツやら。
冒頭から飛ばしていますね。
流石に実写と言うだけあって、漫画のキャラクターには無理がありますが、最初からそう言う映画だと知っていて見るので、問題はありません。
それにつけても、主人公『色丞狂介』を演じる鈴木亮平の肉体の素晴らしい事。
変態仮面の肉体美を、見事に再現しています。
「フオオオオオオオオオオオオッ!」
「気分はエクスタシー!」
「クロス・アウッ!」
をリアルで聞ける機会はそうそうありません。
むしろ良く叫んでくれた、褒めてつかわす!
中盤に入るまでは、見事なまでの笑いを提供してくれていました。
最高です。
ただ、中盤以降がどうも・・・こう、首を捻る展開で、素直に楽しめませんでした。
面白いのに、何だか勿体ないなあ・・・と言うのが正直な感想です。
その辺りを含めて書いていきましょう。

登場人物

基本的な登場人物は原作と同じですが、それはキャラクターのみ。
映画化と言う事もあってか、その設定はかなり変わっています。
この際ですから主人公の色丞狂介の事だけ書きますが、原作では『変態だが正義感溢れるナイスガイで、拳法部のエース』と言う立場ですが、映画では一転、ヘタれの上に弱い・・・と言う設定に落ち込んでいます。
いや、ちょっと待ってくれ、ハニー。
変態仮面はその辺りの設定が重要なのに、何故こうなった。
変態仮面が強いのは、その辺りのスペックが基本となって100%の力を引き出しているからであって、弱いって設定はどうかと思うな!
性格の方も改変されていて、ヘタレの上にストーカー気質と言う要らない要素が追加されています。
いや・・・あのね、原作の主人公は『変態だけど正義感溢れるナイスガイ』だから気持ちが良いわけで、そこを変えちゃったらダメじゃないの・・・。
まー、変態仮面に変身すれば性格まで変わるので、問題は無いと言えばないのですが・・・こう、好感の持てない主人公に仕上がっちゃったのはどうかと・・・(笑)。

ちなみに愛子は特に気になる点はありませんでした。
こちらも設定が変わっていて、普通の一般人になっていましたが、最初から狂介に好意を持つような事は無く・・・や、映画の狂介に好意を持つのは中々難しいとは思いますが(笑)。
変わった好みをお持ちなのは、原作通りでしたので、特に不満はないかなー?

大金玉男は映画を見ているだけだと、設定が良く分からなくなっています。
原作では大金持ちの我儘男・・・なのですが。
段位を金で買っていた原作とは違って、何故か普通に強いです。
しかも変態仮面に迫る強さ(笑)。
ただの嫌な奴ではなく、嫌な奴の上に変態に・・・(笑)。
グレードアップしすぎです。
映画だけを見ている限り、何となくお金持ちっぽいスペックなのは分かるのですが、学校の下に埋まっている埋蔵金目当てで拳法部を襲撃している意図も良く見えません。
最後まで何がしたいのか、よく分かりませんでしたね・・・。

変態仮面

好感が持てない主人公ですが、変態仮面に変身後の彼はカッコいい。
明らかな変態なのに、マジでカッコいい(笑)。
戦闘能力は明らかに原作を上回っていて、拳銃の弾を素手で掴み取るDB並の強さを披露。
まさに無双状態。
どう見ても作り物の顔です、本当にありがとうございました。
のパンツの下の顔が馴染むぐらいにカッコいいです。
原作で使用していた技も、エフェクトが明らかに現実離れしていておかしいですが、そう言う映画なので気になりません。
これは素直に褒めちゃうぞ!
しかし変身前のセリフが「クロス・アウト!」と叫んじゃうのは勿体なかった。
「クロス・アウッ!」こう叫んで欲しかったです。
そこが残念な所ですね。
でも、そんな完成度の高いヒーローを台無しにしてしまう点が・・・。

敵役

中盤辺りまで面白かったのは、原作の通りに変態仮面が無双していたからです。
狂介は素が強い上、肉体の性能を100%引き出せる唯一の人間なので当たり前ですけどね。
映画では素はヘタレですけど!
しかし、中盤から刺客として変態たちが送り込まれます。
その辺りからおかしくなりました。
笑いは提供してくれるのですが・・・この程度の相手に苦戦し始める変態仮面。
苦戦と言っても、『変態仮面』としてのアイデンティティを崩す方式です。
そして、ついに始まる変態対決。
うん、この変態対決は真面目に要らなかったと思う。

変態仮面の面白さはノーマルの悪人たちに、変態技を駆使して「成敗!」をする点だと思っています。
しかし相手も変態では、その面白さも半減です。
しかも無駄に狂介を上回る強さ。
変態仮面には最後まで無双でいて欲しかった・・・個人の感想ですけどね。
ちなみにこうは書いていますが、ニセ変態仮面の変態っぷりにはかなり笑わせて頂きました。
安田さんの演技ヤベェ。
ニセ変態仮面と言う敵役自体はありですよね。

結論

正直、色々と勿体ない作品だと思います。
中盤までは中々の仕上がり具合だっただけに、それ以降が勿体なさすぎます。
何度も書いていますが、変態仮面は変態技で悪人をスカッと無双して成敗する姿を楽しむ作品なので、そこを抑えてはダメだと感じました。
映画と言う1本の作品で強敵がいないと言うのは問題があるので、互角に近い敵が出てくること自体は否定はしませんが・・・それに変態を選んでしまったのはどうかなー、と。
私だけかもしれませんが、そんな感じで中盤以降は気分が冷めてしまい、素直に楽しめず・・・。
もっとカッコよく出来たはずですね。
例えるなら、水戸黄門の基本設定を崩してしまった・・・そんな印象でした。

しかし、「くだらない」と言う特徴が面白い作品なのは間違いありません。
頭空っぽにして見られるのであれば、楽しめると思います。
文章が纏まりませんが、この辺りで失礼を。

映像映画

Posted by 対月