聖闘士星矢 LEGEND of SANCTUARYを観て来た

2014年7月2日

本日、仕事の帰りに映画館に寄って観てきました。
聖闘士星矢!
いや、いいですね、星矢。
我々の世代だと、かなり思い入れの強い人も多いのではないでしょうか。
私も星矢は全巻集めましたし、聖衣神話も、ほぼ全種揃えました。
流石にEXまでは手を出しませんでしたが……バンダイ商法汚い。

そんな星矢が、フルCG映画として登場。
それを知ったのが、映画を見に行った前の日のTVCMでした(笑)。
真面目に、全然知りませんでしたからねえ。
興味を持って、公式サイトを調べてみると……。
この辺りは人によって違うと思いますが、私は逆に面白そうだ、と思いました。
即決して上映館を調べてみると、仕事の帰り道に寄れるTOHOシネマで上映してるじゃないですかー。
こりゃ行くしないね!
とばかりに、観てきたわけです。
月曜日でしたし、仕事量もかなりの物だったので、間に合わないかな……とか思っていましたが、何とかなってしまったのでラッキーでした。
ラッキーついでに、TOHOシネマのメンズデーだったので、お安く済んだのも良かったですね。

なお、ネタバレ全開で書きます、超書きます。
書いた所で、全然問題ないのが星矢らしいけど!


それでは、まず作中のキャラクターからいきましょうかね。

適当過ぎる登場人物の紹介

・星矢
 典型的な主人公らしい主人公。
 オチャラケ組。
 原作知ってると、誰やねん、お前と言うツッコミがまず入る。
 原作では13歳でしたが、こちらは16歳。
 うん、そりゃそうだよね。原作の年齢設定がおかしいわ(笑)。
 登場キャラの中では最強、と言うか強すぎる。
 そのため、出番は非常に多い。
 姉?
 知らない子ですね……。

・城戸沙織
 女子高生。
 ええ、女子高生です。
 沙織さんブレザー着てましたよ!
 余りにも一般の女子高生過ぎて、カリスマ感がゼロなのが惜しい。
 まぁ声を担当しているのが、ももクロの佐々木彩夏だから、と言うのもありますが。
 むしろそれが致命傷。
 せめてお嬢様としての立ち振る舞いぐらいですね、仕込んでおいて下さいよ、光政さん。
 星矢以上の誰やねんヒロイン。
 こちらも年齢は16歳。
 ヒーリングの力を持っているようで、流石は女神の化身(?)。

・紫龍
 露出狂。
 本作でもやっぱり脱ぎました。
 作中ずっと聖衣を纏っていたのが印象的。
 最強の盾の設定は何処かに行った。
 星矢のみが活躍していたので、ほぼ1戦で終了。

・氷河
 クールなイケメンは変わらず。
 スターシャ? そんな人いましたっけ?
 デスマスクに宝瓶宮に飛ばされ、そのままカミュと激突。
 紫龍と同じく、見せ場はそれで終わり。

・瞬
 超かませ。
 作中では1勝……いや、一応雑魚の兵士倒してるけど、アレはカウントしちゃいけないよねえ……(笑)。
 て事で、0勝に訂正。
 余りにもかませ過ぎて、とても不遇。
 どうしてこうなった。
 兄弟揃ってねえ……。

・一輝
 超かませ。
 最強キャラの雰囲気自体は纏っている物の、瞬と同じく0勝キャラ。
 一応矢座のトレミーを撃破しているので、1勝は付けていいかも知れないが。
 人馬宮で参戦するも、見せ場を作る事も無くシュラにやられる。
 何しに出てきたの、お兄ちゃん。

牡羊座のムウ
 物分かりの良いお兄ちゃん。
 何故か眼鏡キャラ。
 格闘キャラが眼鏡なのはどうなのよ、似合うけどさ(笑)。
 クリスタルウォールを展開するなど、原作の強さは健在。
 普通に味方キャラ。
 倒れたアテナを庇いつつ、星矢たちの後を追いかけてくる所が原作と違う所。

・牡牛座のアルデバラン
 金牛宮で牛肉ステーキを含む御馳走を食べていた、豪快なおっさん。
 俺はおっさんではない! と叫んでいた所から、若い模様。
 流石の迫力だが、星矢とは腕試しで対決。
 黄金の角はやっぱり折られる。
 その後は星矢たちを認めて、倒れた沙織を金牛宮から人馬宮まで、お姫様抱っこしてムウと共に星矢たちの後を追う。
 役に立ってるじゃない。

・双子座のサガ
 ラスボス。
 普通にイっちゃってる。
 OPでシュラにアイオロスごと自身を攻撃させて死亡したと思われていたが、教皇として生きていた。
 アテナの力を吸収し破壊の化身と化すが、星矢が更に上を行くのでどうしようもない。
 最後に会心して死ぬ。
 それにしても、アテナの力を吸収するまではいいとして、最後のでかいのは何なんだよ(笑)。
 ちなみに双児宮で偽ジェミニとしては出なかったので、双子座の聖闘士としての出番は最後まで無し。

・蟹座のデスマスク
 髭生やした片目のおっさん。
 誰だよ、お前。
 ミュージカル出身。
 と言うか、ミュージカルに時間割き過ぎじゃね?
 ひたすらミュージカル。
 偽ジェミニが登場しなかったため、氷河転送の役目を担う重要(?)キャラ。
 積尸気冥界波で、宝瓶宮まで飛ばすなよ(笑)。
 普通に悪人のため、原作同様、黄金聖衣に見放される。
 聖衣の下は、黒ビキニパンツ一丁らしいです。
 露出狂の紫龍に普通に火口へと落とされた。
 死亡キャラその1。
 

・獅子座のアイオリア
 沙織を粛清に来た、我らがアイオリア兄さん。
 その強さは健在、流石だね。
 でも髭生やして、鼻ピアスはどうかと思うんだ!
 原作通り教皇の幻朧魔皇拳……ではなく、何か怪しい黒い霧を飲まされて操られる。
 ライトニングプラズマも見れたからいいや(笑)。
 星矢にはやられる事はなく、止めに入ったシャカによって正気を取り戻した。
 カシオスぅ。

・乙女座のシャカ
 原作通り目を閉じているが、登場後20秒程度で目を開く早業を披露。
 早すぎるよ!
 原作と違い、星矢たちが 獅子宮に辿り着いた時点で、真相が分かっていらっしゃいました。
 星矢を襲うアイオリアの攻撃を防いだ。
 つまりは最初から星矢たちの味方。
 そのため、活躍は殆ど無し。

・天秤座の童虎
 原作では黄金最強キャラで、紫龍の師匠。
 老師と言う名前しか出てこなかった。
 ヨーダに出番はいらないと言う事か。

・蠍座のミロ
 原作では割とかませキャラだったが、今作では女体化して登場。
 黄金聖闘士の紅一点。
 かなり優遇されていて、とても強い。
 星矢を再起不能レベルまで追い込んだ。
 スカーレットニードルの破壊力が、ユニコーンガンダムのビームマグナム並。
 連射も出来るよ!
 ヤバイ。
 天蝎宮から人馬宮まで一瞬で星矢と瞬を吹き飛ばす程度にヤバイ。
 なおマスクを外すと、赤髪のライトニングさんだった模様。

・射手座のアイオロス
 原作同様、人仁・智・勇を兼ね備えた、アイオリアのイケメンお兄さん。
 OPでシュラにサガごと斬られて死亡。
 色々な所で姿を現すのは、もはやお約束。

・山羊座のシュラ
 原作同様、アイオロスを殺した張本人。
 磨羯宮で待てなかったのか、人馬宮でミロと共に星矢たちに襲い掛かる。
 必殺技は、勿論約束された勝利の剣エクスカリバー。
 OPで放ったが、作中では沙織を狙う超巨大な石像を両断するのに使ったぐらい。
 でも、やはりカッコいいキャラです。
 星矢たちを全滅させた後、シャカの口から真相を聞き、星矢たちの味方となる。
 今回は何と! 最後まで生き残りました!

・水瓶座のカミュ
 氷河の師匠。
 水晶聖闘士は何処行ったの。
 積尸気で飛ばされてきた氷河と激突。
 いきなりと言っていい程、オーロラエクスキューションで撃ち合い、氷河に倒される。
 一度食らってからなら分かるけどさ、いきなり過ぎて色々アレでしたwwww

・魚座のアフロディーテ
 パッと出で教皇に戦況を報告し、何故かそのまま教皇にアナザーディメンションで異次元へ吹き飛ばされる。
 その間、僅か1分程度。
 ここまでのかませは、中々いない。
 その後異次元から解放された時には死んでいました。
 戦闘シーン、一切無し!
 扱いの酷さは相変わらずである。

・辰巳
 多分50歳ぐらいの辰巳さん!
 髪 の 毛 が 生 え て い ま し た 。
 だが、とても辰巳らしい。
 剣道3段の設定は何処かに行った模様。

聖衣のデザインについて

聖衣は原作のようにオブジェ形態ではなく、Ωのようなペンダント型。
別次元から召喚するような形なのかな?
持ち運びには大変便利になりましたね。
また可変式のようで、戦闘状態によってマスクの形状が変化します。
殆どの聖闘士がそうみたいですが、戦闘状態だと頭から顔までをすっぽり覆う形にマスクが変化します。
つまりは鉄仮面……フルフェイス状態。
実写じゃないんだから顔まで覆わなくても良いような気はしますが、身を守るための『鎧』としては良いアイデアだとは思いました。

アニメのような軽い感じではなく、重量感があり、しっかり『鎧』をしていたと思います。
質感が実に良い。
身を守る鎧のあるべき姿ですね。
しかしそれを物ともしない動きをするのは、流石は聖闘士と言った所でしょうか。
ただ、如何にゴツゴツし過ぎていて、明らかに視界や動きを妨げるだろう……と言うようなデザインもあり(例:シャカ)、もう少しスマートにして欲しかったと言うのが本音です。
基本的には悪くは無いとは思うのですけどね。

賛否両論はあるとは思いますが、私は結構好きな感じです、はい。

ストーリー展開について

これに関しては、ツッコミどころが一杯……と言うよりかは、ツッコミどころしかない、と言うのが正解でしょうか(笑)。
ある意味、聖闘士星矢らしい。
展開は実に速く、むしろ速過ぎると言う印象。
速いの漢字は、きっと間違っていない。

元々12宮の戦いを90分に纏める事自体無理がある上、上映開始後30分は登場人物紹介と、目的解説に消化されます。
と言う事で、黄金聖闘士とのバトルに費やされる時間は、およそ60分しかありません。
単純計算だと、一人頭5分の担当。
実際はそれにストーリーや会話を絡めなければいけないので、2~3分と言った所になるでしょうか。
短いっ。
実際、話の展開がある程度分かっている私ですら、「幾ら何でも説明不足過ぎじゃね?」と感じる事がしばしば。
せめて、人物が登場した段階で、字幕で名前と役職ぐらい出しても良かったのでは?
とにかく話が急展開過ぎて、説明不足が酷過ぎる。
予備知識無い人が、ついて来れるの、あれ?

ただ星矢ファンとして納得できないのは、最後のVSサガ戦の2ラウンド目。
何、アレ?
星矢の良い所は、あくまでも人智を超えた人間同士の肉弾戦にあるのに、あんなのが登場しちゃったらなあ……。
最後の方は、完全にポカーンとしていたと思います、私(笑)。

後は、キャラクターの個性が薄い……と言う事。
黄金側は一部濃いのがいた気がしますが。
原作のような重みのあるキャラが、主人公たちを含めて余り無かった……と言うのが残念無念。

致命的なのは、黄金聖闘士が弱いと言う事(笑)。
青銅と黄金ではアリと象ぐらいの差と言うか、戦闘力5のおっさんとベジットぐらいの差があるわけですが、担当が2~3分ぐらいしかないので……弱い(笑)。
プロとアマチュアぐらいの差しか無かったんじゃないですかねー(棒)。

CGについて

非常に良く動きます。
CGと言うのは表情が硬かったりする物ですが、この星矢に関しては、不自然なほど良く動きます(笑)。
若干動きがおかしいような所もありましたが、かなり自然な動きで満足。
原作では主に技を連打しているだけでしたが、今作は基本的に超高速の肉弾戦バトルがメインだったので見応え十分。
OPで黄金聖闘士たちが、完全に空を飛んでいたのが気になりましたが、良く考えてみれば魔法レベルの超能力を使える彼らが飛行しても、何もおかしくはなかった。
いや、やっぱりおかしい。

スピードに関しても、超高速バトルは一見の価値あり。
肉体の動きに比べて技のスピードが遅いと感じる事はありますが、あれ以上速くしたら完全に何をしているのか理解を超えると思うので、その辺りは仕方がないかな?
原作同様技の撃ち合いばかりだと思っていたので、ガチ肉弾バトルが見れたのは良い意味で裏切られました。
しかし技術の進歩と言うのは凄いですね。
ファイナルファンタジーとは何だったのか。

纏めると

聖闘士星矢として考えなければ、それなりに楽しめる映画に仕上がっていました。
しかし予備知識が無いと説明不足でストーリー展開についていけず、知識があると色々な方面で不満が募る。
結局、聖闘士星矢として観に行かないとダメだと言う、実に難儀な子。
他人に紹介出来るか……と言われると、首を捻ります。
しかし、

映画館の大スクリーンと音響でなら観る価値は十分あります。

むしろ家でこじんまりとして観ていると、更に良さがスポイルされてしまうので、観ようと考えている人はTV放送やDVDの発売を待たずに、映画館まで観に行くべき。
そんな映画です。
続編があるなら是非見たい、と思わせるだけの価値はあると思います。

 

映像映画

Posted by 対月