新型パーソナル写真スタジオ【Lサイズ】

2013年3月18日

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メーカー不明の折り畳み式ミニスタジオ。
光を拡散させるディフューザーと、背景紙(または背景布)がセットになった商品です。
主に小物を撮影するのに用いられます。
撮影物に直接照明を当てると陰影が強くなってしまったり、光が強すぎてのっぺりした感じになってしまいますが、
ミニスタジオを用いれば、その辺りの悩みが全てとは良いませんが解消できます。
また、周囲が囲まれる事によって、背景に余計な物が写らないのが最大の特徴。
撮影していると、その辺りに凄い気を遣いますからね。
手作りでも十分効果は期待できますが、それなりに耐久性もありますし、安価なので購入した方が早いですよね。

サイズはL、XLのニ種類のようですが、Mサイズはないのかな?
調べてみましたが、旧タイプにMサイズは存在したようですが、新型の方は結局分かりませんでした。
組み立て後のサイズは、幅500mm×高さ510mm×奥行505mmとかなりの大きさ。
設置をするには、それなりの場所が必要になります。
また、撮影には本体だけではなく、照明も必要になりますので、その場所も考えなければいけません。
普段、しまっておかないと邪魔になる人向けの商品であり、常時設置しておくような商品ではないですね。

パーツは左右と天蓋がディフューザーとなっていて、背面は背景布となっています。
接続部は全てマジックテープで固定する方式で、背景布はリバーシブルタイプが2枚。
白、黒、灰、青の4色となっていて、そのまま2枚重ねておく事ができます。
個人的には、こう言った商品は実際使うには困った背景色が多いので、黒と白の両方が使えるのは高ポイント。
撮影物によって色を変えられるので、雰囲気作りにもいいですね。

組み立ては実に簡単で、数十秒ほどで苦労無く組み上がります。
全て一体型になっているので、広げるだけで終わります。
ディフューザー代わりのスクリーンを使わなければいけない決まりは無く、用途によって天板を外したり、
左右のスクリーンの間隔を狭くして光を篭らすなど、様々な使い道が考えられますね。
実際はライトバンクを使ったり、レフ板、背景紙など細かく調整した方が綺麗に撮影できます。
ですがブログ用の写真など、簡単に撮影する物に本格的な機材を設置するのはさすがに考えるものがあります。
その点、こう言った商品なら1~2分もあれば設置が完了するので、非常にお手軽なわけです。

折り畳んだ場合は、幅535mm程度と、若干膨らみます。
しかし厚みは35mmと、実にコンパクト。
この厚みであれば、家具の隙間にでも入りますから、収納場所にはそう困らないはずです。
また折り畳んだ状態では取っ手も付いているので、持ち運びも苦になりません。
思ったよりも考えられている商品ですね。

さて、では実際に撮影して効果を確かめてみましょう。
撮影に使った機材は、このスタジオとコンデジ、クリップライト、デジカメライト DG-L2、三脚、レフ板。
照明器具は普通のデスクスタンドで十分ですが、出来れば大きめのランプシェードが付いているタイプがいいですね。
光源は電球型蛍光灯を使っていますが、2つの照明それぞれ100Wと60Wタイプで光量が違います。
今回はそのままでいきますが、出来る限り光の強さは統一した方がいいと思います。
光源は電球型蛍光灯(昼白色)を使っていますが、こちらも統一して下さいね。
コンデジ側の設定は以下の通り。

 撮影モード=マニュアル
 絞り=F6.3
 ISO感度=80
 測光方法=評価測光
 ホワイトバランス=オート
 画質=スーパーファイン
 画面比=3:2
 焦点距離=18.2mm(35mm換算85mm)

アスペクト比は普通のコンデジでは調整できませんが、気にしないで下さい。
デジイチのアスペクト比が3:2のため、それにあわせているだけです。
広角側だと背景布の切れ目も写ってしまうので、望遠側にしてあります。

照明の位置ですが、右側にクリップライト、左側にデジカメライトをセットしています。
クリップライトは斜め上から、デジカメライトはフィギュアとほぼ同じ高さで横から照射できるようにしました。

まずはクリップライトのみで撮影。

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こちらはランプシェードが大きめなので、それなりに広い面を照らしてくれます。
ただ光が当たっている部分はいいですが、髪や幣の影が体にはっきり降りてしまってますね。
他の部分も影が濃くなりすぎていて印象はイマイチです。
そこで反対側にレフ板を置いてみました。

002

上の画像と比べると、影になった部分が随分と明るくなっているのが分かると思います。
しかし体に降りた影が改善出来るほどではありません。

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クリップライトを点けたまま、デジカメライトを点灯してみました。
これで反対側も光が回る……はずでした。
確かに明るくなりましたが、光が強すぎて酷い事になっています(笑)。
デジカメライトは光を拡散できるようなランプシェードではないので、面ではなく点で光がモロに当たるんですよね……。 

気を取り直して、いよいよフォトスタジオの出番です。
開いていた左右上のスクリーンをセットし直し、スクリーン越しにクリップライトの光を当ててみます。

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直接光を当てていた時と比べるとスタジオ内が暗くなりますが、コンデジで露出を調整して撮影するので問題ありません。
効果は見ての通り劇的です。
全体的に光が行き届いています。
体に降りていた影も、殆ど確認出来ないほどに柔らかくなっていますね。

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そのまま調子に乗って、デジカメライトを点灯。
レフ板を使った方が良かったような気もしましたが、あえて挑戦(笑)。
う~ん……本来なら最も綺麗になるはずですが、やっぱりイマイチ。
やっぱり照明が点ではダメですねえ。

以上が、このスタジオの効果になります。
結局、効果は照明次第と言う事になりますね。
撮影に慣れてくれば、こう言ったスタジオを使う事無く、綺麗な写真を仕上げる事ができます。
しかし準備にそれなりに時間が掛かるわけで、手軽に準備して撮影したい・・・と言う場合に使えるのではないかと思います。

組み立て完成サイズ 幅500mm×高さ510mm×奥行き505mm
折り畳み収納サイズ 幅535mm×高さ525mm×厚さ35mm
スクリーンサイズ 幅490mm×奥行1150mm
重量 2.1kg
定価 不明(実売価格は3000円程度)