ゼルダの伝説 神々のトライフォース2
無事クリアしましたので、感想をば。
3DSでは初の新作となるゼルダの伝説です。
前作の発売が1991年11月21日。
そして今作が登場したが、2013年12月26日。
実に22年ぶりと言う、ちょっと数字がおかしな事になっている作品です。
更にゼルダシリーズとしては、正統な続編として扱われるのは今作が初。
色々と記念尽くしのようですね。
ストーリー
何時ものゼルダです(笑)。
舞台は神々のトライフォース(SFC版)の遥か未来のお話。
リンクは伝説の人となっています。
感慨深い。
主人公はリンクですが、名前の変更は可能。
かつてリンクは存在したので、リンクであってリンクでない……と言う所ですか。
そんな彼の職業は、鍛冶見習いと言う立場です。
下っ端補佐心得見習いですね。
そんな背景のため、ハイラルのフィールドは前作とほぼ同じです。
新鮮さは皆無。
DQ5はあんなに変わってしまったと言うのに……。
また前回と同じく、闇の世界『ロウラル』も存在します。
話の流れ的には、
絵にされて誘拐されたゼルダ姫、並びに七賢者の末裔たちを救出するため、『ハイラル』と『ロウラル』2つの世界を行き来し、魔王を倒す
と言う何時もの流れです。
捻りはありませんが、ゲームは面白いから困る。
操作について
ここ最近は3Dの物ばかりでしたが、2Dゼルダが帰ってきました。
2Dと言ってもトップビューである、と言うだけであって、『高さ』の概念があるので立体的です。
基本的な操作は以下の通り。
Aボタン=掴む
Bボタン=剣で攻撃
X、Yボタン=アイテムの使用
Lボタン=ダッシュ(ペガサスの靴が必要)
Rボタン=盾を構える
Selectボタン=アイテム一覧
まさしく何時ものゼルダですね。
難しい操作は要求されません。
基本的には物理ボタンで操作できるので、画面をタッチする行動が苦手な人でも問題なくプレイできます。
タッチスクリーンを使わなくてはいけない操作は、『MAPの拡大/縮小』、『ピンの配置』、『MAPの切替』、『ベルの使用』、『イベントアイテムの確認』、『クイックセット』。
並べてみると多いですが、瞬時の判断が必要になるのは『クイックセット』のみ。
問題ありません。
『クイックセット』については、アイテムの項に詳しく書いてみました。
立体構造になっているため、3D機能を切っていると、高低が分からなくて困る事があります。
私も普段は3D機能はOFFにしているのですが、見辛い場合は3D機能をONにしてプレイすると、すんなり進めたりします。
適材適所、と言う所ですね。
アイテムに関して
ゼルダに限らず、RPGに置いて最も重要な物。
アイテムです。
今回の特徴として、使用アイテムは一部例外を除いて『がんばりゲージ』を消費して使うと言う点。
画面左下のバーが、『がんばりゲージ』ですね。
今までは矢や爆弾等に使用回数がありましたが、今作はその制限を取っ払って、ゲージを消費して使うと言う形に統一されました。
『がんばりゲージ』は自動で回復し、回復速度も速いので、事実上無限にアイテムを使用できます。
その分、消費アイテム集めをしなくて良いので、煩わしさが若干ですが軽減されています。
ただ回復するとは言っても、アイテムを連続使用してすぐに使える程の回復力はないので、若干テンポは悪くなります。
そのアイテムは、Xボタン、又はYボタンにセットして使います。
ようするに同時に2種のアイテムを使えるわけですね。
しかし使用アイテムは頻繁に入れ替えるので、その度にアイテム欄を開いて入れ替え……とやっていると、正直煩わしくなります。
そのため物語の道中で素早くアイテムを入れ替える事の出来る、『クイックセット』が使えるようになります。
文章で説明すると難しいので、実際の画面写真を用意しました。
下画面ですが、丸で囲ってある個所が各ボタンに対応したアイテムとなります。
そうするとアイテムの一覧が上画面に出ますが、下画面でのタッチ操作でアイテムを選択。
確定は『決定』をタッチ。
戦闘を行いながらでもアイテムの入れ替えが出来るので、便利と言えば便利です。
ただ、実際に戦闘しながらの操作は難しいので、結局殆ど使いませんでした……(笑)。
ヘタレと呼んでくれて結構!
壁画化能力!
最大の目玉である、壁画化能力です。
壁画になってピコピコと移動するのは、実に楽しいです。
何処にでも行けそうな能力ですが、実際は行ける所は限られています。
平面の場所のみ移動が可能で、障害物があるとそれ以上先には進めません。
例えば、上の画像のように蝋燭や松明などの障害物がある場合。
壁がデコボコになっている場合など、壁画としての状態が破綻する場所もNG。
更には壁面に直接関係ない、大岩などがあっても進めなくなります。
何か、納得がいきませんが(笑)。
また壁画化している間は、一部の敵を除きダメージを受ける事はありません。
そのため、壁画化して敵の攻撃を回避する……と言うテクニックが可能となります。
勿論、そのテクニックを使わないと倒せない敵も存在します。
闇の世界に移動するには壁画化能力は必須です。
とにかく壁面化が謎解きに深く関わってくるので、上手く使っていきたい所ですね。
使用アイテムは序盤で手に入る
今回のアイテムは『がんばりゲージ』を消費して使用すると書きました。
ではそのアイテム群は各地で手に入れるのか……と言うと、そうではなく、主人公の家に居ついた『ラヴィオ』と言う人物からレンタルする形になります。
既に全て購入済みなので申し訳ないですが、レンタルできるアイテムは以下の通り。
- 爆弾
- 弓矢
- ハンマー
- ブーメラン
- フックショット
- ファイアロッド
- アイスロッド
- トルネードロッド
- サンドロッド
サンドロッドのみ物語中盤以降で手に入るので、8種類の攻略に必要なアイテムをいきなり手にする事が出来るわけです。
レンタルにはルピーが必要で、借用期限はないので、ゲームが終わるまでずっと借りたままでいられます。
ただしライフが0になった場合は、レンタルアイテムは回収されてしまいます。
ではずっとレンタルのままなのか……と言うとそうでもなく、物語の中盤以降にレンタルアイテムを買い取る事が出来ます。
買取には大量のルピーが必要になるため、物語の終盤までルピーの使い道があると言うのは、実に素晴らしい事だと思います。
経験値の概念がないこのゲームで、敵を倒す意味が出てきますからね。
勿論レンタルのままでゲームをクリアする事も可能ですが、各アイテムは強化する事が出来ます。
そしてその強化をするためには買取をしている事が条件になるので、縛りプレイをしているのでない限りは、買取してしまうのが無難です。
お金は貯めておきましょう。
さて、このレンタルアイテムシステムは実に画期的ですが、同時に大きな欠点を抱えます。
それは『ダンジョンでアイテムを手に入れる楽しみ』を奪ってしまった事です。
新しいアイテムが手に入る時はワクワクします。
それはアイテムを手に入れる事によって、行ける範囲が広がるからです。
しかし最初から殆どの攻略アイテムが手に入ってしまう今作では、最初から行ける範囲が決まってしまい、それ以上広がりません。
世界が広がる楽しみが味わえなくなるわけですね。
ゼルダと言うゲームから考えれば、致命的と言わざる負えない欠点です。
ただ悪い事ばかりではなく、最初から攻略アイテムを持っていると言う事は、攻略順に縛られない事。
攻略に『キーアイテム』が必要なゲームは、冒険をしている感はあれど、実際は製作者の意図通りに進めているに過ぎません。
しかし今作は、攻略順に決まりはありません。
一部道中で手に入るアイテムが必要なダンジョンもありますが、それ以外は何処から攻めても良いわけです。
今作のゼルダに関しては、このシステムが許せるかどうかに掛かってくると言っても過言ではありません。
で、実際の所はどうなのよ?
実にサクサク進むゲーム、と言う印象です。
アクションゲームが苦手な私ですが、結局ゲームオーバーには1回もなっていません。
トラップや雑魚敵にダメージを受けて死に掛ける事は幾度もありましたが、青い服を手に入れてからは一気にヌルゲーに。
赤い服まで手に入れると、楽勝ゲーに変わりします。
ボスもラスボスを含め、全て初見で撃破。
実にテンポ良く進めるので、かえって物足りなくなるぐらいです。
肝心のプレイ時間ですが、各ダンジョンは1時間程度で攻略できます。
謎解きの難易度も、それ程高くはありません。
実際にエンディングを迎えるまでに掛かった時間は、十数時間と言った所。
やり込み要素も少ないので、かなりあっさりとした印象を受けました。
ゲーム自体は面白いですが、物足りなく感じる人も多いはずです。
では、まとめ。
良い所
- ゲーム進行がサクサク
- ルピーの使い道がある
- 壁画化能力が面白い
- 安心できる王道ストーリー
- 攻略順に縛られないため、自由度が高い
悪い所
- ゲームボリュームが少ない(十数時間程度)
- ダンジョンでアイテムを集める楽しみがない
- 世界が徐々に広がる感覚を楽しめない
大雑把に書いて、こんな所でしょうか。
ゲームの作り自体は丁寧で、ぶっちゃけ素直に面白いです。
人にお勧め出来るか、と問われれば、素直にお勧めできます。
ただボリューム不足は事実なので、その辺りをどう受け取るか……によって評価は分かれると思います。
私は楽しんだ者勝ちだとは思いますけどねえ。
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