【PS4】深夜廻を買ってみた

 

前作に引き続き、日本一ソフトウェアから深夜廻が発売されました。
今回はPS4とVitaでのマルチ発売……と言う事で、外でゲームをするのでなければVita版でのメリットはない……と言う事で、PS4版を購入しました。
メリットはないと書いたがな、あれは嘘だ。
値段が違います。
Vita版の方が若干お安いようです。
ま、まぁ、前述の通りVita版でのメリットはほぼないので、本体があるのであればPS4版で問題はないでしょう……多分。

 

今作も変わらず雰囲気ゲー

 

虫の声、風の音、機械音、人間が一切見当たらない暗闇に響く足音……日常の暗闇に潜む恐怖を具現化してみたかのような作品です。
そんな大人でも嫌な感じがする暗い夜道を、小さな女の子が一人さまよい歩きます。
その恐怖を、お前も味わえや!
そんなゲームですね。

前作は見事な雰囲気ゲーでしたが、今作も無事(?)雰囲気ゲーです、本当にありがとうございました。
前作が肌に合わなかった場合は、今作も合う事はないと思われるので、まずはそこが判断基準となるでしょう。

今回も怪異がさまよう町中を、幼女がひとりで練り歩くことになります。
主人公は幼い少女となるので、戦う力は一切ありません。
歩く速度は遅いですし、走っても大した速度は出ません。
そんな少女を操り、少しずつ目的に向かって進めていくゲームとなります。

システムはほぼ同じですので、前作をプレイした人なら違和感なくプレイできるはずです。
ただマップ前作よりもかなり広くなっていて、様々なサブイベントやコレクションがあちらこちらに配置されているので、これらを探してうろうろしているとそれなりに時間がかかると思います。

 

むしろ死にゲー方面に特化してきた

 

本作は死んで覚えるタイプのゲームですが、前作よりも明確な殺意が感じられます。
お前逝ね!
と言うような感じで、こちらよりもスピードが速い追跡型の怪異が多くて困ります。
アイテムで対処できる怪異もそれなりにいますけど、割とタイミングはシビア。
セーブポイントは多く見えますが、間に凶悪な怪異が何匹もいるので、数が多いようには感じないのですよね。
そのため、移動速度の遅さも伴ってリトライにイライラはマッハ。
この辺りが、このゲームの辛い所ですね。

正直かなり怖いゲームだとは思うのですが、トライ&ゴーを繰り返していると折角の恐怖も薄らいでしまいます。
この辺り改善されないかなー……と思いましたが、改善されるどころか、更に特化してきました。
よって、今作も死にまくります。
特にボス級の敵は理不尽なのが多いので、イライラが頂点に達する事でしょう。

 

ビックリ脅かしゲー

では怪異がどのくらい怖いかと言うと……まぁ……ビックリゲーですネ。
じわじわと来る恐怖……と言うのは慣れないもので、とにかくその全体的に嫌な感じがすると言うのが和製ホラーゲームの醍醐味だと思います。
今作は単発的な怖さは前作以上と言えるでしょうけど、全体的な(良い意味での)居心地の悪さは逆に薄らいでしまっています。
安易に脅かし方面へとシフトしまったようで、ちょっと残念……。

 

環境音が凄い

 

このゲームにはBGMと言うものは(ほぼ)存在しません。
ゲーム内での音は、ほぼSEで占められています。
足音や森のざわめき、虫の声等、かなり臨場感があって恐怖を倍増させてくれます。
いいぞ。

元々ヘッドホン推奨のゲームですが、環境音がかなりパワーアップしています。
特にPS4版ではデュアルショックの振動と連動しているので、ブルブルの緊張がたまりません。

 

全体的な難易度は低下

 

ボス級の怪異が増えていることもあって、部分的な難易度は高いですが、全体的な難易度は下がってる感じはします。
と言うのも、どこへ行けばいいか良く分からなかった前作と違い、今作は割と正解の道へと誘導されるのですよね。
そのため道に迷って詰まる事が少なくなり、スムーズにゲーム進行ができるようになっています。
アイテムが見つからない……といった理由以外では、ほとんど詰まった覚えはないです。

また、今作から新しく『お守り』が追加されましたが、『少し長く走れる』効果のあるお守りがかなり強力。
他のお守りを使う事は、ほぼないでしょう。

 

ストーリーは良い

 

可愛いキャラクターとは裏腹に、切なく、残酷さもある展開。
特に今回はあちらこちらに仕掛けがなされていて、割と投げっ放しだった前作と比べると、かなりストーリーの完成度が上がっています。
試練を乗り越える度に成長していく主人公の心、解き明かされていく謎、そして最後の仕掛け。
いや、今回はとても良いです。
相変わらず投げっ放しな所はありますが、大まかな骨格がしっかりしているので考察もしやすいのが良いですね。

特にクリア後のおまけ要素は、前作をプレイしている人はニヤリとする事間違いなし。
サービスしすぎでしょ(笑)。
と言う事で、前作を知らなくても楽しめますが、知っているとニヤリとできる場面がかなりあるので、前作をプレイしてからのお勧めとなりますね。

 

結局買いなのか

 

正直な所、かなり人を選ぶゲームです。
トライ&ゴーの死にゲーと言う事もありますが、問題はそのボリューム。
前作からマップが2倍に増えたと言っても、メインのシナリオは5時間程度で終了するぐらいのボリュームです。
やり込み要素を考えても、せいぜい十数時間のボリュームでしょう。
それでフルプライスで購入するには……かなり躊躇われますよね。

身も蓋もありませんが、払うのであれば3,980円ぐらいが限度のゲームではあります。
なので、その世界観にお金が出せるかどうか……と言う事ですね。
その辺りは……申し訳ありませんが、私にははっきりとは言えません。
ただ良いゲームなのは間違いないので、雰囲気が嫌いでなければプレイして頂きたいゲームですね。